恐竜の背中に垂れるバニラアイス

 せっかくの夏休みだというのに毎日どんよりした天気で天道(敬称略)にキレそうになる。暑いのは嫌いだけど寒くするのは違うだろ、季節感を大事にしろよ。今年初めて買ってみた日傘や、雲を観察するために買った空の本、箱アイスはどうすればいいのか。いやアイスは食うけど、「今日は2本食べちゃお〜」を毎日やってるから気がつけば空になっている。上見れば曇り空、冷凍庫覗いても空。

 

 最近読んだ中でおもしろかった本は「恐竜・古生物ビフォーアフター」です。昔からイメージされている恐竜と、最新の研究で分かった恐竜の姿がどう違うかをイラストと共に説明してくれてるんだけど、ワイプで抜かれてるのかと思うくらい良い表情で声出しながら読んだ。

 

 ステゴサウルスの背中の板の配置はどうだったのか、ティラノサウルスもふもふ説は本当なのか、オヴィラプトルの卵泥棒は冤罪だったのか、などなど。ステゴの背の骨盤が体温調節に使われてたのとか初めて知った。骨盤に日光当てて血管温めたり、風当てて冷やしたり。賢いねぇ。あとは特にミクロラプトルって恐竜が翼を4つ持ってたってやつびっくりした!脚に2枚、そして腕に2枚。しかも何の意味があったかまだ謎。謎なんかい!普通にオシャレではあるよな。飛ぶのには不便そうだけど。オシャレっていつの時代もそういうことになってるんだな。あと「イー」って恐竜の場合は同じく4枚羽があるんだけど、前2枚が羽じゃなくて皮膚でできてるらしい!!!モモンガみたいになってるってことよ?ヤバくない?だとすると跳び方もパターンがあったわけで...なんて楽しそうなの...

 

 

 頭良い研究者達が地質とか化石調べて昔の生き物についてあれやこれや言ってるの想像すると可愛い。宇宙と恐竜の研究者にはやっぱロマンを感じる。ただ勝手なこと言われまくってるのに反論できない恐竜サイドも可哀想ではある。

 

「いや何言うてんすか!もふもふな訳ないでしょ!噛み付いたろかほんまに!」

 

これはヒナダンザウルスですね〜。

 

恐竜の亡霊ってもういないのかな、いたらサイズデカくてすぐバレそうなもんだけど。流石に埋もれたか。んー、じゃあ恐山に行ってイタコに恐竜の霊を下ろしてもらおうかな。会話が成り立つか分からないけど、ボディランゲージでなんとかすればいいだろう。とりあえずタモリさんのイグアナモノマネをコピーしよう。

 

 

本は場所も天気も大人も子供も選ばなくて素晴らしい。

 

 

穂村弘が「整形前夜」でこんなことを言ってました。

 

本物だけのリアルな醍醐味って、この汚くて変な現実のどこにどんな形で存在するんだろう。どうすればそれに触れて、味わうことができるのか。私にはわからない。わからないまま、映画を観たり、芝居を見たり、ライブに行ったり、美術館に行ったり、本を読んだり、インターネットをやったりしている。それらが人生の楽しみだと思っていたけど、でも、もしかすると自分は、本当の現実に入れないまま、その外側をくるくる回っているだけなのかもしれない。」

 

 

 

 

ガーン。

 

 

 

 

このまま化石になったらどうしよう、今の自分はあまりにも空だ。