凩のお暇

①火星人のパンティが見える程空が澄んだ休日。スーパーに行くと入口には鏡餅のコーナーが設置され、店内にはクリスマス用のシャンメリーが並び、店員はサンタの帽子を被っている。川沿いの遊歩道を歩くと、赤やオレンジに色づいた落ち葉がどっさり積もっている。踏みつけるとキャベツをかじった時のような音がする。近くでは元気に凧揚げをしている少年がいた。遠くの山を見渡せば薄ら雪化粧をしている。郵便局に立ち寄る。外のポストにサンタの飾りが付いていた。サンタ側から手紙を差し出すことあったっけ。家に帰り録画してたドキュメント72時間を再生する。撮影日はハロウィンだった。それを見ながら片手間に「年始に帰省すると思う」と母親にLINEをした。

  一体ここは何月だ。季節はどこだ。秋と冬、年末と年始、今年と来年の谷に突き落とされてこのまま出られないのではないかと不安になる。降り積もった雪の中に埋もれ、誰にも見つけられず、春が来れば溶けて川の水になるのだろう。その川を眺めるのは自分で、川も自分で。境目は無くなる。でも海までは行きたくない。川のまま変わりたくない。ジュカインよりジュプトルの方がカッコいいし、メガニウムよりベイリーフの方が可愛い。間のままでいたい。間人間。なのになぜ谷にいることが怖いのだろうか。どこかの地面とは平行のはずなのに。

 

 

 

 ②インターステラーを見た、クリストファーノーランの作品で唯一見てなかったやつ。前半壮大で過酷な宇宙の旅を、後半は宇宙までいって地球人のしょうもない裏切りや欲によるすったもんだがあり、最後はLOVEで時空を超えるという最高のSF映画相対性理論がベースにある話だったけど、少し前にカルロ・ロヴェッリの「時間は存在しない」って本を読んでたおかげで理解が追いついたのも楽しめた要因。難しい量子力学とか物理の話を詩的な表現交えた文章で書いてて、科学からアプローチはしつつ結局人間に帰結するという素晴らしい読み物だった。回れ右して映画の話。地球にいる子供達の人生をビデオレターでハイライト的に見ていくシーン辛かった。数十年待ち続け、新たな命が生まれ、消え、再会を諦め。未来的な過去を知った父はどうすることもできず、ただただ宇宙で孤独に涙を流すしかない。でも地球を救う為の絶望的な単身赴任に行く決断したからには任務を終えなくてはならない。宇宙の果てにいたって心の葛藤の仕方は変わらないんだな。そして最後は理論を超えて愛で時空、次元を突き抜ける感じも爽快だった。LOVEで全部繋げるのバリ人間。いやー良い映画だった。有名とか有名じゃないとか今更とか関係ないな。1番好きな映画更新したかもしれない。TENETはエントロピーの増大のことなど分からなかったので見終えた直後はナンジャラホイって感じだったけど、今ならもう少し分かるかも。待ってろノーラン。

 

 昔話の浦島太郎は実は宇宙に行ってたのではないかという説がある。浦島は数時間のつもりだったが地上(地球)に戻ると100年経っていた。つまり亀に連れられ竜宮城ではなくUFOに乗って宇宙の果てに連れられて行ってたと。だとすると!迎え入れたのは地球からいなくなって移住した超古代文明の方々とも考えられるわけ!インターステラーで言う”彼ら”も結局次元を超えたアレだったんだからさ、アレの十分可能性アレだよね。ワクワクするねこういう話。ところで浦島太郎って苗字呼びであってる?。

 

 

③有吉の壁 3時間スペシャル、高級中華争奪大喜利、今年のバラエティ番組で1番爆笑しました。元々好きな企画だったけど今回は感動するほど面白かった。

 冒頭、前回まではお題が事前に周知されていた事が有吉さんから暴露される。ロケバスで考えていたという長田。今回からはその場でお題を聞くという事で普段と違う展開になる予感がした。その予感は的中。パンサー尾形と安村の破壊的なセッション、そのパワーに押されいじられ役に回ってしまうニッポンの社長辻くん、チョコプラとシソンヌの大ふざけ。まさに宴会状態。特に2つ目のアウトレイジ大喜利は全体を巻き込んだノリと大声と本題からの脱線が見事でずっと笑ってた。深夜に見てたか隣人には申し訳ない。笑い過ぎたからタッパーに詰めてお裾分けしたいぐらい。

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 好きなバラエティの特徴として、「逸脱・グルーブ・信頼関係」がある。本題とは違う部分で変なノリが生まれ、そこに他のメンバーが乗っかりその空間にグルーブが生まれる。そのグルーブ感は視聴者側にも伝わってくる。演者同士、演者とスタッフの信頼関係があるからこそ成立するのだと思う。「自分の事を分かってくれる好きなスタッフさんと仕事ができると楽しい」と若林さんはよく話すが、「このスタジオ今みんな楽しいんだろうなあ」と見ていて分かる番組はどうしても好きになる。勇者ああああはこれらの要素が完璧でしたね。最近だとNEWニューヨークのカラオケ回は視聴者置き去りでただ歌ってるだけで良かったし、少し前だとロンハーの芸能界軍団先輩クイズ回なんかもそうだな。フジモンの「逆に言う芸」を見つけてから遊び倒しててめちゃくちゃ面白かったのを覚えてる。「ポツンと一軒家」の逆は「ガタンと八十軒家」だそうです。フジモン天才。アイシテル。

 視聴者は置いてけぼりでいい、内輪で良い、ネットとの繋がりなんてどうでもいい。ただ楽しそうな様子を見せくれればそれで良いのだ。有吉の壁は基本的なフォーマットやコーナーテーマがハッキリしてるし、全員で集まって何かやる事が少ないので他のスタジオ番組に比べれば逸脱遊びが起きづらい。だからこそ大喜利企画は芸人達が何も演じずただただふざけているので最高。今回特に顕著だったので印象に残ったなー。

 

大喜利つながりで大喜る人たち。大喜利力が素でエグい奥森皐月さん。が、この動画に関しては寺田寛明さんが絶好調。1番大喜利強いオタク。来年の個人的目標は大喜利に強くなることです。

 

 

相変わらず時間も金も根性も足りず、細切れにしかコンテンツを楽しめない生活になってきた。四星球の「時間がない時のRIVER」は発明だと思う。

 

結局川に戻ってしまった。可愛い。川合俊一。アーイ。