冷めよ、マグマ。

10/14

18:30

職場を出てダッシュしたい気持ちを抑えながら映画館へ早歩き。 「廊下走っちゃいけません!」と先生に注意された後の早歩きの速度で。公開初日に映画見に行くなんて珍しい気がする。

18:55

根本宗子が脚本を務めた「もっと超越したところへ。」の上映が始まる。周りは若い女性がほとんどだってのでなんだかそわそわ。斜め前の席にいる女子高生も廊下を早歩きしてここまで来たのだろうか。

21:00

映画館を出て家に向かう。めっちゃくちゃに面白かった。本当に全てを超越したすごい作品だったの心身のエネルギーがどこかに行ってしまった。過去の記憶だけで足が動いてる。誰がどうしようもないクズかと言われればダントツ菊池風磨だったかなー。2人の関係性で見ると千葉雄大&趣里が蓄積したものがすごくてしんどそうと思った。クズってか、うーん。うーんを文中に用いるのはずるいからやらない方がいいな。言わなきゃ分からないことと言わなくても分かる事の違いは何なんだろう。その線引きは不明だけど、大事な事を一度でも言葉にして伝え合った事がない相手なら、言わなくても分かることなんて無いと思う。後出しジャンケンはずるい。うーん。あぁ、また行っちゃった。

大事にする、優しくする。それってfor誰?な祈りと行為の繰り返し。僕は僕の好きな人達に好きでい続けてもらえるのだろうか。そんなことを考えた中盤だったがフィナーレで全部どうでも良くなった。

23:00

アルピーdcgを聴きながら就寝。面白いという状態でその日の感情を上書き保存してからじゃないと寝れない。

 

10/15

9:30 

深夜24時近くまで灰色の顔で残業する夢を見た後起床。寝た気がしない。

11:00

この後会う友人が10月生まれだった気がするので誕生日プレゼントを選ぶ。間違っていたら単なるプレゼントになるだけなので負けのない賭けだ。魂が残らないように食べ物にしよう。

11:30

友人と合流。高校時代の部活の友人で、今同じ街に住んでいるのでたまに誘っている。ホットドッグが美味しい喫茶店に連れて行こうと思っていたのだがまさかの定休日。相手見ながらホットドッグ食べたかったのに。気に入ってるお店に人を連れて行く時は高確率で臨時休業とか定休日だ。毎回プランAが崩れるところからスタートしてしまうのでなんかもう慣れてきた。ちゃんと調べてはいるんだけどな。

12:00

よく利用する中華料理屋へ入店。メニューが変わっていてお気に入りの鮫南蛮が無くなっていた気がする。どこに隠れていたんだろう。僕は麻婆豆腐と油淋鶏、友人はルーローハンと油淋鶏、あと水餃子を注文。腹パン。今にもはち切れそうそうな自分のお腹をさすりながら、富士山噴火の予言が頭によぎる。

今日は趣味のバイクで来たらしいが、忙しくて全然乗れておらず飽きてきているという。バイクより生活の方が速いのか。帰省する時も国道4号がもう何もなくて地獄だそう。チェーンチェーン田んぼ田んぼチェーン田んぼ。でも東北で暮らすということは4号線を走り続けることなんだよと言った。自分の短歌を思い出す。

 

「くだらないポパイ東京特集を燃やして駆けよ国道4号」

 

後半、麻婆豆腐の餡が終盤になるとサラサラになってくるのはアミラーゼが云々唾液が云々という話をされ、披露されたくない知識に疲労し言葉を拾うことを諦めた。

13:30

近くの公園でコーヒーショップの出張販売テントが出ていたので行くことにした。コロンビアのホットをいただいたが、コーヒーがコロンビアぐらい灼熱だったので冷めるのを待つ。コーヒーを始めたいと常々思っているので友人に色々教えてもらう。部活の時も道具によくこだわっていて手入れも手伝ってもらっていた。絶対にハマりそうだと分かるので、腰が引ける。またこうして人生は停滞する。

子供が飛行機のおもちゃを飛ばして遊んでいる。低空飛行で地面にずりずりずりと着地するのを見て「ハドソン川の奇跡だ」と呟いたら、友人の頭には?が3つ浮かんでいた。中国なのかアメリカ本土なのか南米なのかハッキリしてよって思われたんだろうな。どれでもいいじゃん、パンゲアだったんだから。プラスチック製の竹とんぼ、プラとんぼを飛ばしている女の子もいた。空中を舞うプラトンを2人で眺める。イデアだ。

 

14:00

数年したらお店を持つ人出てくるのかなという話の流れから、地元にキッザニアを作ろうという話題で盛り上がった。それもせっかくならニッチな仕事で。測量士放射線技師、用務員、怪談士。どうせ飛行機を飛ばしていた子供だってパイロットにはならないし、整備士にも飛行機にも空にもならないんだから色んな職業を知っておくのはいいことだと思う。僕の様な大人が増えない様に。

15:30

別れ際に誕生日プレゼントを渡した。ちょっといいおかきと芋けんぴ。高校の時はふざけたプレゼントしか渡したことなかったからこれが初めてといってもいいだろう。喜んでくれてよかった。くどうれいんさんの最新刊「虎のたましい人形の涙」の中に「祝福の速度」というエッセイがある。仕事であれよあれよと生活のスピードはあがって行く。他人の誕生日などもいつの間にか終わり、おめでとうとLINEする余裕すらなくなる。それでも置いていかれように、生活の中でたくさんお祝いをしていかなければならない。小さなことに、小さなものでいいから祝福を。自分が何かやれたら祝福したらいい。今日は人を祝福した自分を祝福してあげよう。

17:00

帰りがてらに川沿いを散歩する。紅葉は流石にまだだった。紅葉とか桜とかって毎年まだだなぁと思っているうちに終わっているような。

19:00

風呂に入りながらチャンスの時間 きしたかの日本最速iPhoneチャレンジ視聴。いかなる状況でもキレキレの高野さんは最高だ。彼女がおにぎり持ってきたときに「うまいってなんだよ!毒入れろよ!先輩が見てんだからその前で毒入れて殺せよ!」で腹よじれる程笑った。富士山噴火の予言が頭によぎる。

23:00

トップバリューの野菜かりんとうを食べながら「おいしいごはんが食べられますように」を読んだ。チャンスの時間の後に読んだことを後悔。帯にも確かに書いてたけど、こんな不穏な気持ちでフィニッシュすると思わねえじゃん。今自分が食べた野菜かりんとうを見つめる。どの山よりも紅葉している。なんでこれを食べたんだっけ。朝食べたパン、昼間に友人と食べた料理、プレゼントにあげたお菓子、今日摂取した全ての食べ物が胃の中で騒めき出す。富士山噴火の予言が頭によぎったが、僕は富士山じゃないから大丈夫だ。あーよかった。