1月のご短歌 「ひゃっけ」

 



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軒先に生えた氷柱をつかまえてじりりと溶かす幼くない手

 

手袋を買えば近づく別れの日 数える右手とうにかじかむ

 

席着くとお湯出してくる松屋くん きみがいちばんぼくにやさしい

 

新築のラブホを建てた人がいて 部活サボった日とかがあって

 

ミルクティーだけ売り切れた自販機を見つけて照れる雪止みの帰路

 

救い無き映画でいいの逃げ出して飛び乗るタクシー空車でゆけ

 

会うための連絡でないと分かりつつエンジンふかすファミマのベンツ

 

隣り合う銀将かもね私たち どこまでも行く近づかぬまま  

 

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